「自分だけの時間に没頭できる書斎がほしい」「思春期の子供が、プライベートな空間を欲しがるようになった」「在宅ワーク中、家族に邪魔されずに集中したい」。そんな、暮らしの中の切実な願いを叶える、最もシンプルで効果的な方法。それが、鍵のない室内ドアに、後から鍵を取り付けることです。大掛かりな工事や、専門業者に頼むことなく、DIYで簡単に行える方法がいくつかあり、あなたの家のプライバシーレベルを、手軽に、そして格段に向上させることができます。室内ドアへの鍵の後付けで、最もポピュラーで、DIY初心者にもおすすめなのが、「鍵付きドアノブへの交換」です。現在、鍵のついていない、ごく普通のドアノブ(チューブラ錠や円筒錠)が付いている場合、それを丸ごと、鍵付きのものに取り替えるのです。ホームセンターやインターネットで、数千円から様々なデザインの鍵付きドアノブが販売されています。多くの場合、既存のドアノブが取り付けられていたネジ穴や、ラッチ(ドア側面から出入りする爪状の部品)用の穴をそのまま利用できるため、ドアに新たな穴を開ける必要はありません。必要な工具は、基本的にドライバー一本だけ。古いドアノブをネジで外し、新しい鍵付きドアノブを、説明書の手順通りに取り付ければ、作業は完了です。三十分もあれば、あなたの部屋は、施錠可能なプライベート空間へと生まれ変わります。また、ドアノブの交換まではしたくない、もっと手軽に、という場合には、「面付けタイプの簡易錠」という選択肢もあります。これは、ドアの内側の面に、後から貼り付けたり、ネジで固定したりするタイプの鍵です。スライド式のものや、回転式のものなど、様々な種類があり、千円前後から購入できます。両面テープで固定するタイプなら、ドアに傷をつけることもありません。これらの方法は、あくまで室内のプライバシー確保を目的としたものであり、玄関のような高い防犯性能はありません。しかし、家族間のプライバシーを守り、個々の空間を尊重するという、現代の暮らしにおいて非常に重要な価値を、驚くほど簡単に実現してくれる、賢い解決策と言えるでしょう。
室内ドアに鍵を後付けしたい!簡単DIYでプライバシー確保